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プロ目線でリアルインプレ! – 池田祐樹の正直レビュー (Vol.1)

今回よりスタートしたTOPEAK-ERGON RACING TEAM所属のプロ マウンテンアスリート、池田祐樹 選手による製品レビュー【プロ目線でリアルインプレ! – 池田祐樹の正直レビュー】Vol.1。
今回は話題の最新アイテム、トピーク「E-ブースター デジタル」をレビューしていただきました!
Topeak 「E-ブースター デジタル」 レビュー
〜ライドの”タイパ”が劇的にアップ!〜
高機能なサイクリングアクセサリーを多数手がけるTOPEAK。その中でも、ポンプは高い信頼性と普及率を誇ります。そんなTOPEAKが、近年話題の電動ポンプをついに2025年にリリースしました。

私自身、長年TOPEAK製品を愛用してきたこともあり、本製品への期待は大きいものがありました。「80psiを50秒で充填可能」と謳われるハイパワー電動ポンプを約1カ月間 実践テスト。結論から言うと、「超便利!」の一言です。
日常の空気圧チェックが劇的に快適に
私が感じたこのポンプの最大のメリットは、ライド前の空気圧チェックが圧倒的に楽になること。通常であれば、エアーゲージで空気圧を測定し、不足分を手動でポンピングする必要がありますが、この電動ポンプならチェックと同時に自動で空気を補充してくれます。
さらに、好みの空気圧を事前に設定しておけば、設定値に達すると自動でストップ。私はほぼ毎日ライドをするため、この時短性能(タイパ)は非常にありがたいポイントです。


十分なバッテリー容量と実用性
他社のコンパクト電動ポンプと比べると、TOPEAK「E-ブースター デジタル」は若干大きめに感じましたが、その分600mAhの大容量バッテリーを搭載しています。
マニュアルによると、700×28Cのロードタイヤであれば5.5bar/80PSIまで3回、29”×2.35”のMTBタイヤであれば2bar/30PSIまで4回も充填可能と記されています。連続使用すると本体がかなり熱くなるため、付属のシリコンカバーと延長ホースの使用が推奨されています。

パンク修理時の強力な味方
従来の携帯ポンプと比較すると、圧倒的に電動ポンプが優位。パンク時のポンピング作業は体力を奪うだけでなく、ストレスの要因にもなります。その点、電動ポンプなら多少 音はするものの、1〜2分待てば自動で適正空気圧まで充填してくれます。バッテリー残量をしっかりとチェックして持っていけば、もはや携帯ポンプは不要になりそうです。
若干大きめとはいえ、私が愛用しているTOPEAK「エアロウェッジパック Sサイズ」ほどの大きさのサドルバッグなら十分に収納可能。ライド中に携帯できる安心感は大きいですね。

サドルバッグの中にTOPEAK「E-ブースター デジタル」を入れても、携帯ツール(TOPEAK「ミニ PT30」)、タイヤレバー1本(TOPEAK「シャトルレバープロ」)、予備チューブレスタイヤ修理プラグ(TOPEAK「チュビリペアプラグ」)、タイヤブート、TPUチューブ、パッチキットが入る十分な容量があります。
TOPEAK「E-ブースター デジタル」は、付属の防水ファスナーバッグに入れるのがお勧めです。水から守るだけでなく、サドルバッグ内での摩擦も防げます。

遠征・輪行時にも活躍
「E-ブースター デジタル」があれば、車での遠征や輪行時にポンプやエアーゲージを持っていく必要がなくなり、装備をコンパクト化できます。旅先でのメンテナンスも手軽になりました。
レースではCO2カートリッジが優位
普段のロングライドやファンライドでは必須級のアイテムですが、レースではパンク修理のスピードを考えるとCO2カートリッジの方が有利な場面もあるでしょう。
チューブレスセットアップのビード上げにはパワー不足
一方で、MTBチューブレスタイヤをセットアップする時のビード上げにはパワーが足りない印象でした。ホイールとタイヤの密閉性が高ければ上がる可能性はありますが、確実性を求めるならTOPEAK「ジョーブローブースター」やエアーコンプレッサーの利用をおすすめします。
【池田祐樹的まとめ】

TOPEAK 「E-ブースター デジタル」のメリットと注意が必要な場面
✅ メリット
✔ ポンピング不要で体力と時間をセーブできる
✔ ライド前の空気圧チェックと空気充填が簡単
✔ 繰り返し使える
✔ 好みの空気圧設定で自動停止
✔ コンパクトで携帯可能(サドルバッグ収納可)
✔ 車での遠征や輪行時にポンプ不要
⚠️注意が必要な場面
✖ チューブレスタイヤのビード上げにはパワー不足
✖ 多少の作動音あり
✖ 復帰の早さが求められるレースではCO2カートリッジの方が有利
さらに詳しい製品情報は、公式サイトをチェックしてください!
公式製品ページ:E-ブースター デジタル

池田祐樹
プロマウンテンアスリート
TOPEAK ERGON RACING TEAM USA 所属(MTB)
TEAM ALTRA所属(トレイルラン)
2011-2017年の7年間連続で、MTBマラソン世界選手権日本代表として参加。MTBの長距離、耐久レースの国内第一人者とされる。2019年からMTB競技のみならずトレイルランを本格的に始め、2種目のウルトラ競技(100マイルやステージレースなど)をトップレベルで戦う山の総合エンデュランスアスリート「マウンテンアスリート」の第一人者として活動中。
公式インスタグラムアカウント:https://www.instagram.com/yukiikeda/
公式ウェブサイト:https://yukiikeda.net/